昭和の時代、警察官の仕事は今とはかなり異なるものでした。技術や設備が発展する前の時代には、警察官たちは様々な工夫や努力を重ね、日常業務に取り組んでいました。本記事では、昭和時代の警察官に関する「あるある」エピソードを紹介し、その当時の職場環境や慣習を探ります。
1. 帽子の中に地図を隠す
昭和の警察官にとって、帽子の中に地図を入れておくのは一般的な習慣でした。当時はスマートフォンやGPSのような便利なデバイスがないため、警察官は手書きの地図を頼りに現場に向かっていました。新任の警察官は、着任時に大きな館内地図を支給され、それを折り畳んで帽子の中に収納するのが当たり前でした。
現場に向かう際、緊急通報を受理すると、まず地図を取り出し、位置を確認してから目的地に向かうのが普通でした。夏になると、汗で地図がシワシワになり、使い込まれた地図はボロボロに。現場での道案内が正確にできるよう、地図はいつも身近に置かれていました。
2. 食材を鞄に詰め込む
昭和の警察官は、24時間営業のコンビニやスーパーが普及していなかったため、特に夜勤時の食事は大きな課題でした。夜になると、周りの店はほとんどが閉まり、年末年始やお盆の時期には、交番に食事の配達を頼むことも難しかったのです。
そこで、警察官たちはあらかじめ食材を買い込んでおき、交番で簡単な調理をして食事を摂ることが多かったのです。
鞄から食材が出てくるのは当たり前で、鍋やフライパンでさっと作れる食事を準備していました。今では想像できないかもしれませんが、当時は交番で自炊することが警察官の日常だったのです。
3. カーボン紙の使い回し
昭和の時代、警察の書類作成にはカーボン紙が多用されていました。今のようにコピー機が発達していないため、一度に複数枚の同じ書類を作成するためには、カーボン紙が必須でした。カーボン紙を挟んで手書きで作成する書類は、縦書きが基本で、一行に書ける文字数が限られていました。
達筆な警察官は、一行にわずか数文字しか書けないため、書類がやたらと長くなりがちでした。分厚い書類が提出されても、中身を確認すると案外内容は少なかったということも、昭和時代の警察官あるあるのひとつです。
4. コピー機の濃度調整
昔のコピー機は今ほど性能が良くなかったため、写真や地図のコピーを取るときには、濃度調整が非常に重要でした。
例えば、文書と写真を同じ濃度でコピーすると、写真が真っ黒になってしまうことがありました。これに対して、地図をコピーする際には、逆に文字が薄くて読みにくくなってしまうことも。
このため、警察官はコピー機の濃度を調整する技術を駆使して、適切な濃さで書類を作成する必要がありました。これも昭和の警察官ならではの工夫と言えるでしょう。
5. 無線の不調
今ほど通信技術が発展していなかった昭和時代、警察無線は時折不調をきたし、通話が途切れることがよくありました。特に電波が届かない「不感地帯」に入ってしまうと、指令が届かず、現場に向かうことができなくなることもありました。
無線が途切れてしまうと、警察官は自転車やパトカーで電波の届く場所まで移動し、指令内容を確認するしかありませんでした。今では指令内容が携帯電話に自動で送信され、現場に迅速に向かうことができる時代となりましたが、昭和の時代はそうした通信の不具合も日常茶飯事でした。
6. 夜間の警察署は静寂
夜勤の際、警察署内は非常に静かでした。交番にいる警察官も少なく、電話もほとんど鳴らない時間帯には、まるで時間が止まってしまったかのような静寂が漂っていました。しかし、その静けさが逆に緊張感を高め、突発的な事件が起こるかもしれないという感覚が常に付きまとっていました。
当時の警察官たちは、この静けさの中で、何かが起こる瞬間を待ち構えていたのです。今では24時間体制で電話対応や監視システムが整っていますが、昭和時代は夜間の静かな警察署もまた、昭和の警察官の「あるある」でした。
7. 緊張感漂う現場での聞き取り調査
昭和の警察官は、事件や事故が起こった現場に急行し、緊張感のある中で聞き取り調査を行うことがしばしばありました。技術や設備が十分に整っていないため、現場での情報収集は警察官自身の経験と知識に依存する部分が大きかったのです。今のように録音機器やカメラが当たり前に使われる時代ではなかったため、すべての情報はその場で手書きのメモに残すしかありませんでした。
現場での聞き取りは、警察官の慎重な言葉選びと、周囲の状況を的確に把握する力が試されました。このため、経験豊富なベテラン警察官ほど、現場での対応力が高く評価されていました。
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=puHYyfPhaiU&pp=ygUS5pit5ZKM44GC44KL44GC44KL,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]